この道の先はまだまだ見えず

激重感情や感想を吐きだす用

カタしま01 NPCの話。

この本を読んだら人生が変わりましたって話をブログに書いたら、そのブログをきっかけに本当に人生が変わるような出来事が起こりました。人生って何があるか分からないものですね。

 

こちらのセッションに、SKPとして参加させていただきました。

 

www.youtube.com

 

しまどりる先生が先のレッドドラゴンに関する私の文章を気に入ってくださったらしく(本当に光栄なことです)、奇跡のようなご縁もありましてお声がけしていただきました。

 

とっても緊張をしていたのですが、とりあえずは無事に終わってホッとしています。

 

本番中はTwitterYouTubeのコメントも一切見ずにやっていたのですが、終わった後にいろいろ見させていただきました。温かい言葉をくださった皆様、ありがとうございました。

 

いろいろ相談に乗ってくれた友人の一人に、「終わったらまたあの長文ブログ書いてよ!」と言われ、そのときは「任せろ書く気満々だから!笑」って返してはいたものの、いざ終わってみると何を言葉にしていいのかも分からず、気付けばもう一日すぎていましたね。

 

あの配信中に起こった出来事がすべてだから、特に改めて言うこともないんだよな……とも思うのですが、せっかくなので私にしか語れない「あの子」のことを、少しだけ書き残しておこうかな、と思います。

 

かなーーり蛇足なお話になってしまうかもしれないし、こういうのはあまり出さないのが流儀なのかもしれないけれど、もしお付き合いいただける方がいましたら。

 

ここからはカタしま01のネタバレを含みますので、ぜひ先にセッションの動画を見てから読んでいただけますと幸いです。

 

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私に何が出来るだろう。私はどこまで出来るだろう。

そんなことをずっと考えながら、まなかと一緒に、本番のセッションまで歩いてきたような気がします。

絶対に失敗はできないけれど、ただのNPCを演じるだけでは私を選んでくださった意味がない。

私にとっての魔法の言葉、「大したことじゃあないわ」もさすがにこの局面ではなかなか効果を発揮してくれなくて(どう考えても私にとって大したことすぎたので……)(みんな紅玉いづき先生の『ミミズクと夜の王』読んでね! コミカライズも始まってるよ!)

たくさんの葛藤の中で、まなかの設定や、話し方や、話題などを考えていきました。

 

他の方が回されているカタシロもたくさん拝見させていただきまして、

特にKP:まだら牛さん、SKP:栗山やんみさんの卓を本当に参考にさせていただいたんですが、

いやこのやんみちゃんの可愛さには絶対に勝てん!!!! 私には無理や!!!!!って早速自信喪失をするところから始まりました。というかやんみちゃんに勝てる要素ひとっつもあらへんくて、しまどりる先生に「本当に私で良いんでしょうか……?」って確認とりたくなったもん。

どれも本当に素晴らしい卓なのでぜひ。宣伝です。

 

 

さて、他のカタシロをご覧になった方はお気づきだと思うのですが、まなかといぶき先生の関係は、他のカタシロの患者と医者の関係とは少し違いまして、

まなかの設定は、医者周りの今回の設定、つまりはいぶき先生のたたき台をあらかたいただいた上で、患者のキャラクター背景はおまかせいただいてました。

(とはいえ、NPCとしての役割は変わらないわけですので、もちろんセッションに必要な設定やPCに渡さなければいけない情報としての台詞は、原作のカタシロのままです。というか普通通りに進んだら、あんまり出ない部分ではありますね)

 

このキャラクター背景というか、設定が、まーー本当に大変で……。

レッドラをきっかけにTRPGを初めて、これまでたぶん、NPCとかも含めると30人近く?キャラクターを作って来ていると思うのですが、間違いなくまなかが一番大変でした。友人たちにもたくさん相談に乗ってもらいました。

 

いぶき先生の設定をいただく前から、何も持たない少女にしよう、と思っていました。

傍らにつながれたものもなく、特別な友だちも持たず。その分ニュートラルというか、無邪気な子にしようと思ってました。これは自分のRPしやすさを優先した結果でもあります。

 

うすぼんやりとそんなことを考えているうちに、しまどりる先生から設定が来まして、そこで初めて、「まなかが事故に遭ったのはいぶきをかばったため」ということを聞きまして、

いや~~~~これどうすっかな~~~~って本気で思いました。

 

何も持たない少女が誰かをかばい、その後生き延びてしまった上でなおかつその誰かを慕う精神性 is 何?

 

そのあたりの整合性を整えるのに大変苦労をしたのですが、

結局かばった理由は「いぶき先生には、私にはない、何か特別で大切なものがあるから」ということにして、本編での事故はいぶき先生のせいじゃない、というのは主にここからの発言でした。あなたが生きるのにふさわしいと、私が思ったから。だから決して、あなたのせいではない。

 

同時に、あんなことになったのにまなかが先生を慕って真っ直ぐに生きている理由付け、同時に何も持たないのに無邪気にこれまで生きてきた理屈として、

「生きているなら、生きていかなければならない」というものを掲げていました。(これは多分、しまどりる先生にお渡しした設定にもちらっと書いたような気もします)

 

だけどやっぱり、生きていくのに不安がないわけではなく、その不安の表れが、「私が治ったら、いぶき先生は私のこと、いらなくなるかな」でした。

 

実はあの台詞、というか感情は、キャラを作った当初から私とまなかのもとにあって、わりかし中核に近いものだったのですが、しまどりる先生にお渡しした設定には記載していなくて、本番までずっと隠し持っていました。

隠し持っていた理由は結構いろいろあって、私の個人的な思惑もあったりしたのですが、まぁ女の子に何も秘密がないと思ったら大間違いよ、ということで。(ちなみに私の思惑は伊月さんのとある一言で完璧に報われましたので無事に成仏?しております)

 

そんなこんなで、本当にいろいろ迷って、実は一度根本からキャラの思考回路を組み直したりもして、なんとかかんとかしまどりる先生になんだかんだワードで2枚ちょいくらいになった設定をぽいっと投げさせていただき、確認してくださったしまどりる先生は、お礼の言葉と光栄なことにお褒めの言葉、それらとともにもう一言。

 

「地獄のような設定だ……」

 

 

……いやその、ええと。そちらの、発注通りに進めたらこうなったのですが……。というかですね、いぶき先生も大概……。

(ちなみにこのあと秒でキャラ設定の相談に乗ってくれていた友人にLINEを入れた。いつも話を聞いてくれて本当にありがとうね)

 

 

そのほかこぼれ話としては、まなかの名前はエィハをもじったものだったとか、出だしの歌はやっぱりエィハとしては歌だよねと思って提案させていただいたとか、そんな感じでしょうか。

 

そうやってできたまなかとともに、私は友人の協力もありひたすらカタシロを回す毎日に突入するのでした。(ノイズが入るのが嫌で私は医者のロールプレイを絶対にしたくなかったので、協力してくれた友人には本当に感謝です)

 

このNPCの立場にいると、本当にPCの優しさがよく見えるんですね。

体をあげる、あげない、まなかの気持ちを聞いた方がいいんじゃないか。いろいろなPCの選択を見てきて、でもみんな、まなかには優しかった。その上で、優しさの形はPCやPLごとに全く異なっていて、どのセッションもただひたすらに楽しく、まなかにとっては幸福なものだったなと思います。

 

そして台本の有無についてですが、まなかはNPCですので、こちらからPCに振らないといけない情報に関しては、ある程度話す内容が決まっていました。ただ、本来のカタシロにはない設定周りや、伊月さんに振ってもらった会話などはアドリブで、楽しくおしゃべりをさせていただいてました。

でもまぁ、テストプレイでも相当いろんなことがあって、この流れが紅玉先生とのセッションで出たらどう答えよう、とかは、さすがに脳内でシュミレーションをしていました。(台詞を読み上げることはしないでほしい、というようなことは言われていたので、書きおこしはしていませんでしたが)

※ここからはカタしま01とも関係のない、まなかのifルートの話です。

 

まず、三つの心理実験の内容。テセウスの船について聞かれることが結構テストでは多かったのですが、それには「部品が違うのなら、新しいものは古いものの代わりにはならない。だから別のものだと思う」というニュアンスの返事をしていました。

 

そして、まなかの正体が分かったあと。体を渡すか渡さないかの局面で、「まなかの意志を聞く」というルートに入ったとき。(テストで一回だけ入りかけましたが、そのときはあえてやりませんでした)

そのときのことは、実は結局最後までちゃんとシミュレーションができなくて、それはたぶん、まなかにとって答えが出ないことだから、だったんだと思います。

なので今回そのルートに入らなくて良かったね……頭真っ白になるところでした。まぁたぶん、そういうことになっても物語は進んでしまうわけなので、どうにかはしたかな、と思うのですが。

ただ、本当のことを知って、まなかはどう思うか、と聞かれて。その最初の一言だけは決まっていました。台詞、カタシロ全体を通してほんとうにほとんど決めないでいたんですけど。私の中のまなかが、これだけはぽろっと呟いたから。

 

 

「……だめだよ。それはだめだよ。いぶき先生」

「だって、いぶき先生は。――いいお医者さんに、なるんでしょう?」

 

 

 

さて、これで本当に店じまい。長いようであっという間の、夢のような現実の日々でした。

私のカタシロは、紅玉先生に回すためのものであったので、たぶんもう今後は回さないことでしょう。あぁでもどうかな。どうしても回されたい友人とかがいたら受けるかもだけど……うーん、やっぱり他の友人に投げるかな。

もしそういうことがあっても、そのNPCはきっとまなかじゃないね。

 

まなかはもう、新しく生まれ直して。

どこかできっと、本を読んで。好きな歌を。歌えていると、いいですね。

 

ここまでお付き合いいただきまして、本当にありがとうございました。

一生の記憶に残る体験をしました。

これからも頑張って生きていこうと思います。

 

 

 

おつかれ、まなか。

私あんたのこと、きっと一生わすれらんないわ。